鉄道ピクトリアル 2013.1月号鉄道図書刊行会
本棚から引っ張りだしました
2年弱前ですね

ちょっとだけ前の事だというのに、当時は「あけぼの」が健在で「日本海」が臨時列車となっていた頃です
そんなブルトレ特集号です
「『足を伸ばして寝る車両』研究抄-国鉄寝台車の設備を探るー」
は「はまなす」から始まり、画像はオロネ10、ナハネ20、オハネ14の新製時の物が掲載
10系から583系まで、細々と取り上げる
お笑いなのは寝台サービスに浴衣、スリッパを備えながら「食堂車では浴衣、スリッパは御遠慮ください」
と言い放ち、食堂車の売上減というエピソードw
「尾久車両センターに寝台列車の整備作業を見る」
ではタイトル通り「北斗星」の整備を食堂車のキッチンから電源車の内部まで画像を満載して解説

その流れで「北斗星 客車コレクション」へ映る
また、72ページからの「JR東日本 上野発のブルートレイン 保守の最前線を見る」
でも整備の流れが詳しく解説
「異色の電源車-カニ22とマヤ20-」
はその時代を知らない自分には面白いスタイリング
カニ22という客車にパンタグラフとは何とも
「ブルートレイン電源車の系譜-マヤ20形からカヤ27形まで-」
も電源車を詳しく解説
20、24系の様に電源車を線用の1両に集中させるか、12、14系のように客車に分散させるのか
カラーページ「ブルートレインの時代」は往年の名ブルトレの写真が並ぶ
EF66牽引列車が印象的
それ以外ではこの頃、京急蒲田駅付近の全線高架化に伴うダイヤ改正が施行
京急の車両コレクションが見れる
最後に
「『デフレの正体』の藻谷浩介さんが語る 鉄道の正体-まずは正しい事実認識を-」
から印象的な部分を抜粋させていただく
「商店街にお客が来ないのは電車があるせいだというのです。電車が邪魔でクルマで来るお客が減ると。
そりゃ、電車があればお客が増えるというほど、世の中甘いもんじゃないですよ。
しかし、電車をなくしてお客が増えるということは、150パーセントありえないって言ったんですが、
これがわからないんです。情けないです。(中略)
結局、電車を廃止して、案の定商店街もお客は激減しました。
そうすると、今度は不景気のせいだって。」
「みんな鉄道の収支というものが分かっていない。赤字っていうときの絶対額を知らない。
変な市民ホールを維持する金額の方が高い。
それから、道路を維持管理する費用と鉄道を維持管理することをきちんと比較してほしい。
案外鉄道は維持費が安いです。
しかも道路は面積比例でコストがかかる。4車線もあったら、除雪も舗装のやり直しもかなりかかるんですよ。
ところが世の中は、道路はタダだと思っている。
ローカル線なんか、列車の本数が少ないから線路の磨耗も少ない。
それを廃止したら、一から作り直すなんてできない。基本的な計算ができていないのです。」
「高速道路ができても地域は栄えませんよ。地震の前から言ってるんです。
岩手県内の安代ジャンクションができて地域が栄えたかって。(中略)
けれどもそういう議論には興味を持たない。
莫大なお金をかけて高速道路をつくるのであれば、その一部を鉄道復旧に回せないのか。」
「鉄道とまちづくりが一体になっていないんですね。」
「新青森もひどい。そもそも何であんな駅を作ったのか。青森駅に接続するJRは単線のままだし。」
「新幹線の建設自体は、私は意義があると思っていますが、
まちづくりの観点や鉄道のネットワークを有効利用するという発想がありません。
それどころか並行在来線は切り離される。」
「道路をばんばん作っていることに何も言わない人が、新幹線の建設は無駄だという。
金勘定して償却前黒字であれば、インフラとして意味がある。
道路よりは便利だし、エネルギー使用が効率化する。
むしろ、モーダルシフトをまじめにやるのであれば、並行在来線も大事にしなければいけない。
地域の鉄道の整備や維持であれば、道路や上下水道にかかっている費用と比べれば安いもんです。
道路にかかっているごく一部のお金をつぎこめばいいんです。」
「鉄道という社会インフラを担う事業は公益事業ですよ。」
「そもそも鉄道会社の株主こそ、インフラとは切り離した運営部門の利益を配当してくれと考えるべきです。
鉄道が民間で完全に自立した企業であることはありえない。
株主は、鉄道が公益事業なんだということを理解すべきでしょう。」
今回はここまで
ではまた~
(´・ω・`)ノシ
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- 2014/10/31(金) 01:20:15|
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